埼玉大学 研究機構 環境科学研究センター

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コラム:バイオマス資源はどうやって作られる?

掲載:2011年01月11日

分子環境科学部門・准教授 小竹 敬久

生物そのもの、または生物に由来する物質の量をバイオマスと言います。資源として利用されるバイオマスはバイオマス資源と呼ばれます。私たちは古来より、植物をバイオマス資源として利用してきました。たき火の薪、衣服の木綿や麻、家の柱、畳、茅葺き屋根など、例を挙げればきりがありません。植物の体の大半は細胞壁多糖類でできています。薪、木綿、麻、柱、畳、茅も細胞壁多糖類のかたまりです。セルロースは細胞壁多糖類の代表格で、地球上で最も豊富なバイオマス資源です。意外なことに、セルロースですら植物の中でどのように作られるか、まだ解明されていません(図1)。

私たちは、ポキポキと折れちぎれるイネ突然変異体、カマイラズ(鎌要らず)について研究しています(図2)。カマイラズは特定の遺伝子が壊れているために細胞壁のセルロースをうまく作ることができません。これまでに2種類のカマイラズ(bc3とBc6)の原因遺伝子を単離しました。カマイラズではセルロースの量が減ってしまっていますが、逆の現象を起こしてセルロースを増やすことができれば、ワラから効率的にバイオエタノールを作ることができるかもしれません。

植物による二酸化炭素の吸収と細胞壁多糖類の合成

図1 植物による二酸化炭素の吸収と細胞壁多糖類の合成

植物が細胞壁多糖類を作る仕組みが分かれば、バイオマス資源をもっと有効活用できるかもしれません。

植物による二酸化炭素の吸収と細胞壁多糖類の合成

図2 イネのカマイラズ変異体

カマイラズは軽く折り曲げただけでポキポキと簡単に折れちぎれてしまうイネの突然変異体です。カマイラズの原因遺伝子や細胞壁の性質から、植物がどのようにセルロースを合成するかを探っています。

他にも植物細胞壁に関連した研究を行っています。以下をご覧下さい。
http://www.molbiol.saitama-u.ac.jp/bussitsu/index_j.html

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